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ダンスジャンル紹介|気になるアイドル・アーティストはどのジャンル?ダンス歴20年のプロが徹底解説!

最終更新: 1月21日

アイドルやアーティストのパフォーマンスを見ていて、「このダンスは何というジャンルなんだろう?」と気になったことはありませんか?

ダンスには様々な種類がありますが、ライブやMV(ミュージックビデオ)でよく使われるダンスジャンルに絞って、詳しく解説していきます。





今回紹介するジャンル

  • JAZZ DANCE(BDC系)

  • STREAT JAZZ / JAZZ HIP HOP / JAZZ FUNK

  • HIPHOP(オールドスクール)

  • HIPHOP(NEWスクール)

  • GIRLS HIPHOP

  • LA Style HIP HOP

  • コンテンポラリーダンス






◆一世を風靡したスタイル!JAZZ DANCE(BDC系)


ダンスをウリにしたアーティストのパフォーマンスで、圧倒的によく使われているジャンルといえば、ジャズダンス

ほとんどの女性アーティストの振付はジャズダンスで出来ている」と言っても過言ではないのではないでしょうか。それもあって、一口にジャズと言ってもかなり幅広いのですが、まずはジャズダンスの中でもトラディショナルなスタイルからご紹介します。


ブロードウェイ系のジャズと言い換えることもできる、コアで古めのスタイル。バレエの影響を強く受けているので、バレエ的な動きが多く出てくるのが特徴です。

古いと言ってもまだまだ現役で人気のジャンルですが、この後にご紹介するSTREAT JAZZ / JAZZ HIP HOPにつながる、大本となるスタイルと理解すると間違いないでしょう。






ブロードウェイ系の(古めの)ジャズダンスってこんな感じ

これはスロージャズの部類ですが、もっと速い曲で踊ることも多いです。






TRF/Where to begin

TRFのダンスメンバーETSUさん、CHIHARUさんは、このジャンルを代表するアーティスト/ダンサーですね。

ETSUさん、CHIHARUさん(女性ダンサー)が踊っているのがこのBDCスタイルの古めのジャズダンス

SAMさん(男性ダンサー)が踊っているのが、今回は紹介を割愛しますがHOUSEというジャンルです。






安室奈美恵/How to be a Girl

安室奈美恵さんの振付もほぼ全曲このジャンルです。





乃木坂46/Sing Out !


安室さんとはずいぶん印象は違いますが、乃木坂46も、バレエ的な美しい手さばきを求められるという意味では、このジャンルの延長と言っても良いかと思います。(細かいことを言うとリリカルJAZZというジャンルに分けることもできますが)

バレエ・ブロードウェイミュージカルの雰囲気が流れているというのがこのジャンルの特徴です。








◆女性アーティスト必修ジャンル!STREAT JAZZ / JAZZ HIP HOP / JAZZ FUNK


ジャズダンスの中でも比較的新しいスタイルは、ストリートジャズ、ジャズヒップホップなどの名前で呼ばれます。後に紹介するHIPHOPと、先ほど紹介したJAZZが混ざったようなスタイルで、振付師・ダンサーによって、そのブレンド具合が違います。

最近のダンスボーカルグループ・女性K-POPグループのほとんどは、このジャンルに分類されると言って良いでしょう。

先ほどの古めのジャズはバレエの要素が強かったのに対し、こちらのスタイルはヒップホップの影響が強いため、バレエ要素は控えめです。




ストリートジャズはこんな感じ





このジャンルに属するアイドル・アーティストはかなり多いので選ぶのが難しいですが、この曲を上げておきます。「女性グループで、他のジャンルに当てはまらなければこのジャンル」と考えて良いでしょう(笑)




e-girls / Mr.Snowman



わがまま 気のまま 愛のジョーク/モーニング娘。

モーニング娘。をはじめとするハロプロ系列のグループは、このHIPHOP JAZZに、キャッチーでポップな振付を組み合わせたようなスタイルが多いです。







◆温故知新のグルーヴ感。HIPHOP(オールドスクール)


さてここからは、ストリートダンスのメインジャンルであるHIP HOPに触れていきましょう。

JAZZと同じく、HIP HOPも比較的古めのもの(オールドスクール)と、新しめのもの(ニュースクール)に大別できます。

オールドスクールもちろん現役で人気のダンスジャンルですが、最近のアイドルやシンガーのパフォーマンスに使われるのはニュースクールが多いので、少し懐かしいニュアンスを感じるかもしれません。

とにかく重たいグルーヴ感を大切にすること、ダボッとゆるめのファッションが特徴です。




Old School Hiphopはこんな感じ






DA PUMP / U.S.A.


日本でこのジャンルの牽引者といえばDA PUMPでしょう。

この新しくもどこか懐かしくニュアンスは、オールドスクールが取り入れられているが故だと思います。





EXILE / Rising Sun

EXILEもオールドスクールニュアンスが強めな曲が多いです。







◆男性アーティスト必修ジャンル!HIPHOP(NEWスクール)


こちらが新しめのHIP HOPになります。

オールドスクール的なグルーヴ感は残しつつも、スピード感があったり、要所要所でリズムを止めたり、より現代的でキャッチーな傾向が強いです。

さきほどJAZZ HIPHOPの部分で「女性グループで、他のジャンルに当てはまらなければこのジャンル」と書きましたが、HIPHOPはこれの男性版と言えると思います。男性アーティスト・男性アイドルはHIP HOPを抜きに踊ることはできないでしょう。それ故に、一口にHIP HOPと言えないくらい、幅が広いジャンルでもあります。




NEW SCHOOL HIPHOPってこんな感じ



こちらも選ぶのが難しいですが、2つほどピックアップしてみます。



GENERATIONS from EXILE TRIBE / AGEHA





BIGBANG - '뱅뱅뱅(BANG BANG BANG)'



Lady Gaga/Stupid Love

男性アーティストだけで無く女性アーティストにも使われます。

バックダンサーが男性で固められているときや、「男勝りな女性像」を印象づけるときに使われることが多いです。








◆K-POPといえばこれ!セクシーなGIRLS HIPHOP


ベースはHIP HOPですが、女性らしい胸・腰の動きを取り入れたスタイルです

ジャズヒップホップとも近く境目は曖昧ですが、よりグルーヴィで、重たく男性的な力強さを兼ね備えています。



ガールズヒップホップってこんな感じ



K-POPの、特に強くセクシーなイメージで売り出しているグループが多用しています。



ITZY/WANNABE



BLACKPINK/How You Like That






◆洗練された都会的スタイル!LA Style HIP HOP


こちらはNEW SCHOOL HIP HOPの中のニッチなジャンルですが、近年男性アイドルで多用されているので紹介します。

ニュースクールに比べてもさらに振付が細かく速いのが特徴です。

円を描くようなバウンス感・グルーヴ感で魅せるのがOLD/NEW SCHOOL HIPHOPなのに対して、LA-STYLEは細かく素早い振付を踊りこなすことでシャープなリズムを魅せる、というような違いがあります。




LAスタイルってこんな感じ





K-pop男性グループではハズせないジャンルで、よく見かけます。



SEVENTEEN(세븐틴)-울고 싶지 않아(Don't Wanna Cry)


三浦大知「Cry & Fight」

日本だと三浦大知さんが代表格でしょう。






◆アーティスティックなMVに起用!コンテンポラリーダンス


ここまで紹介してきたジャンルは全て、「ストリートダンス」というジャンルに大きく括ることができます。

POPシーンではこれまでほとんどストリートダンスが使われてきたのですが、近年、コンテンポラリーというジャンルがポップス楽曲でも取り入れられるようになってきました。

もともとコンテンポラリーダンスは、エンターテインメントではなくアートの世界で踊られてきたもので、そこからわかるように、アーティスティックで感情豊かな踊りが特徴です。



コンテンポラリーを大きく起用したことで話題になったのはこちらのMV。



Sia/Chandelier


これまで紹介してきたJAZZやHIPHOPとは、リズムの取り方が全く違うのがわかると思います。

ストリートダンスは「音楽・グルーヴ・リズム」を大切にするのに対し、コンテンポラリーはその曲の感情・奥深くの想いといったものを表現するのに向いているといえるでしょう。




SKY-HI×鈴木陽平 / クロノグラフ


こちらの動画で踊られている鈴木陽平さんはコンテンポラリーダンサーですが、このように、動画のタイトルにまでダンサーの名前がクレジットされることは、ストリートダンスではほとんど無いことです。このことからも、コンテのダンサーはイチアーティストとして扱われることが多いことがうかがえます。




欅坂46 /アンビバレント

欅坂にはコンテンポラリーのニュアンスが取り入れられている曲が多いですね。この曲は特にコンテンポラリー色が強いと思います。






◆ゲシュタルト崩壊しそう?その感覚、正解です。


ここまで動画を真面目に再生してくださった方なら、きっとこう思っていることでしょう。

最初はなんとなくわかった気になってたけど、いろいろ見たら全部同じに見えてきた…」と。


その感覚、ある意味正解です。

コンテンポラリー以外は全てストリートダンスという大きなジャンルにまとめることができるので、境目はかなり曖昧。細かく細かく分けていくと、最終的には「それぞれのダンサーが”自分のジャンル”を持っている」というような状態になります。

なので細かくジャンルを分けることにはあまり意味が無いのですが、それでも、誰かとダンスについて話したり、振付師に要望を伝えたり、自分のやりたいジャンルのダンスを探すときには、大いにヒントになると思うので、ぜひいろんな動画を見てみてください!








◆紹介されていないあのアイドルは?


日本を代表するアイドルでも、今回紹介しなかったグループがたくさんあると思います。

実は大多数の日本のアイドルグループは、今回紹介したどのジャンルにも属さず、言うなれば「アイドルダンス」という新たなジャンルを築いているような状態にあります。

パッと思いつく範囲だと、AKB48をはじめとした48系列、ももいろクローバーZ、でんぱ組.inc、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅなどなど。「無理やり考えればこのジャンルと言うこともできるけど、ハッキリそのジャンルとも言い切れない」というのが筆者(うぽる)の感覚です。

「あのアイドルのジャンルって何?」という疑問がわいたら、うぽるのTwitter宛にぜひ質問してください





◆今回のざっくりまとめ


いかがだったでしょうか。

実は紹介しきれなかったジャンルがまだまだ沢山あるのですが、今回は「代表的なダンスジャンルと、そのジャンルを使っている代表的なアイドル・アーティストを紹介する」というテーマで書いてきたので、一部は断腸の思いで割愛しました。(紹介できなかったジャンルもそのうち書きたいです)。



先述の通りジャンルの境目というのは曖昧なので、筆者(うぽる)の主観をどうしても含んでしまっていると思いますが、なにかご指摘あればぜひコメント・TwitterDMをお願いします!







この記事のライター


うぽる(本名)

6歳でアフリカンダンスをはじめ、のちにストリートダンスに転向。 HIP HOP、JAZZをメインに、HOUSE、LA style、レゲエ、バレエ、コンテンポラリーなど、多岐に渡るジャンルを学び舞台経験を積む。13歳でTRFバックダンサー、AAAのバックダンサーを経験。

主な実績に、ANIME EXPO公式ソング振付、Rakuten Optimism2019お買い物パンダアトラクション振付/モーションキャプチャーダンサー、株式会社テンポイノベーション社歌振付で社歌コンテスト受賞などがある。


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